AUGIjp「WorkShop TOKYO 2019」過去最大規模で開催!
6/22(土)昨年に引き続き、新宿ミライナタワー12Fマイナビルームにて「WorkShop TOKYO 2019」を開催しました。申込みシステムのカウンターはなんと340以上にも達し、当日は昨年より50名多い270名が参加しての最大規模でのWorkShopとなりました。本レポートではWorkShopの内容についてご紹介します!
席数250を用意したメイン会場。朝からほぼ満員状態でした!
AutoCAD2020の新機能からBIM・CIMモデルとの連携、点群計測機器まで!
初心者の方からベテランの方まで楽しんで頂けるように、当日は過去最大の4トラックでセッションを組み立てました。当日のアジェンダと各セッション内容をトラック毎に報告します。
※各セッションの資料は、AUGIjpコミュニティサイトよりダウンロードできます。
※セッション名はセッション動画とリンクしています。(公開がない動画もございます/O-1グランプリは紹介動画・ページです)
開始時間 終了時間 | メイン会場 | サブ会場 | サブ会場2 | ハンズオン |
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10:00 10:15 | オープニングセッション 主催者並びにオートデスクからのご挨拶・ご案内 会場の注意事項についてのご案内 | |||
10:15 11:00 | AutoCAD2020およびAutoCAD LT2020の最新情報 オートデスク 大浦誠 氏 | |||
11:00 11:15 | プラチナスポンサーセッション「BIM/CIMユーザも働き方改革を!」 株式会社日本HP 島崎 様 | |||
11:30 12:15 | 「Revit2020」新機能のご紹介 オートデスク 三井真則 氏 | AutoCADプチチューニング!あなたのAutoCADを快適に AUGIjp 上溝牧子 | AutoCADの3Dを利用した実務レベルのCIM AUGIjp 星野和実 | 景観でも使えるInfraWorks入門(ハンズオン) Civil User Group 鈴木あずさ 氏 |
12:15 13:15 | ランチタイム(昼食付) ゴールドスポンサーセッション(10分) エムエスアイコンピュータージャパン株式会社 様 年間スポンサーセッション(15分) SB C&S株式会社 様 | |||
13:15 14:00 | BIM/CIMのこれから Civil User Group 藤澤泰雄氏 | AutoCAD vs Revit vs Inventor vs Fusion360 !? みんなで作ろう3D-1グランプリ(α版) AUGIjp/デジプロ研 太田明 | BIM/CIMのためのハードウェア選びのコツ AUGIjp 榊友幸 株式会社日本HP 大橋様・清水様・島﨑様 | AutoCADカスタマイズ入門 「Pythonを使ったAutoCADカスタマイズ」(ハンズオン) AUGIjp 長谷川治 |
14:15 15:00 | Revit小技集30 アド設計 鈴木裕二 氏 | 第3回 CADオペ女子会「先輩に教えてもらおう!【AutoCADの基本】勉強会」 ファシリテーター オートデスク 笠原希 氏 | AutoCADとFusion360を徹底比較! 株式会社VOST 大塚貴 氏 | 次世代BIM/CIMソフトウェアInfraWorks入門(ハンズオン) AUGIjp/デジプロ研 太田明 |
15:15 16:00 | ちょっとムズいAutoCADの使い方 AUGIjp 芳賀百合 | CADマネージャが知っておきたいハードウェアの予備知識 AUGIjp 阿部秀之 | AutoCADで点群からモデリング AUGIjp 榊友幸 ライカジオシステムズ株式会社 様 | |
16:15 17:00 | 第10回 O-1 グランプリ 観戦会場 | O-1 グランプリ 会場 | ||
17:00 17:30 | クロージングセッション 質疑応答 ノベルティじゃんけん大会 主催者並びにオートデスクからのご挨拶 | |||
18:00 | 懇親会(会費別途) 会場:串八珍 新宿中央口店 会費:3,500円 |
【メイン会場-1】AutoCAD2020およびAutoCAD LT2020の最新機能:オートデスク株式会社 大浦誠 氏
新しくリリースされたAutoCAD2020の新機能紹介をして頂きました。特に印象に残ったのがAutoCAD WEBアプリです。どのコンピュータからでも図面を編集、作成、閲覧できるというのが驚きでした。ファイル容量によるレスポンスが気になるところですが、日本語版のリリースが楽しみです。またDropbox上のDWGファイルをAutoCAD Webアプリで開き、編集できる点も今の時代の多様なワークスタイルにぴったりの機能だと感じました。
【メイン会場-プラチナスポンサーセッション】「BIM/CIMユーザーも働き方改革を!」:日本HP 島崎 様
働き方改革が求められる昨今、BIM/CIMユーザー向けのワークステーションの選び方、パフォーマンス向上による効率の違いなどをご紹介頂きました。
【メイン会場-2】「Revit2020」新機能のご紹介:オートデスク株式会社 三井昌則氏
Revit2020の新機能について説明頂きました。ユーザーからリクエストが新機能に反映され、待望のPDFを下敷きに活用できる機能などを分かりやすくご説明して頂きました。
【メイン会場-3】BIM/CIMのこれから:Civil User Group 藤澤 泰雄⽒
国土交通省が推進しているBIM/CIMについて現在どのような状況になっているのか、今後どのように進められていくのかを紹介していただきました。BIM/CIMが一体どういうものなのか、今後取りいれて行くためはどういったアプリケーションが必要なのかを理解する事が出来ました。
【メイン会場-4】Revit小技集30:アド設計 鈴木裕二 氏
毎回大好評のアド設計 鈴木氏のセッションです。今回はRevitを操作していると誰しもが必ず戸惑う35の「小技」をテーマに話していただきました。起動のスイッチを設定することで英語版などの各国対応が可能で再インストールが不要で起動分けが出来ることなどをご紹介頂きました。
【メイン会場-4】ちょっとムズイAutoCADの使い方:AUGIjp 芳賀百合
スクリプト、ダイナミックブロック、幾何拘束、LISPについて、3つ「心の叫び」に合わせて解説しました。
会場では「それそれ!」「それが知りたかった!」という顔も見受けられ、今後の皆さんの作業効率アップに繋がるセッションだったと思います。
【サブ会場-1】AutoCADプチチューニング! あなたのAutoCADを快適に:AUGIjp 上溝牧子
「CADオペレーター をしていた頃の疑問」や「社内での問い合わせ」等を受けて、少しでもAutoCADの操作性を良くしたい!という思うが伝わってくるセッションだったと思います。多くのシステム変数について、対応バージョンの表記もあったので、受講の皆さんにも為になるセッションとなったのではないでしょうか。
【サブ会場-2】AutoCAD vs Revit vs Inventor vs Fusion360! みんなで作ろう3D-1グランプリ:AUGIjp/デジプロ研 太田 明
テーマ「橋」に対してCivil3D、addCad、Revit、Fusion 360、Inventor、3ds Maxという異なるソフトでそれぞれアプローチするというはじめての企画でしたが、皆さんのご協力のおかげで無事成功(?)したようです。
当初はゆるい進行のお楽しみ企画かと思いきや、各ソフトの使い手の解説を聞くうちに、それぞれのソフトが目指す目的や使われるタイミングが全く異なることや、それによってモデルの作り方や詳細度、データ構造や使い手の思考まで異なるという気付きを得た方も多かったようです。懇親会でも異業種間で熱い議論が交わされていました。
【サブ会場-3】第3回 CADオペ女子会:ファシリテーター オートデスク株式会社 笠原 希氏
今回で3回目となるCADオペ女子会。会を重ねる度に男性の参加者が増えているような(笑)。今回は会場の許可を得て、美味しいコーヒーとスイーツを頂きながら事前に募集した質問にAUGIjpのスタッフと会場が一緒に考えるといった形で行われました。日頃の悩みを解消できる場になった事と思います。
当日時間内に回答できなかった内容はこちらから・・・
【サブ会場-4】CADマネージャが知っておきたいハードウェアの予備知識:AUGIjp 阿部 秀之
CADマネージャーに知っておいて欲しい、ハードウェアの予備知識としてCPUとメモリ、GPUやネットワーク、セキョリティやバックアップ等についての基礎知識を解説しました。また、おまけとしてDXFや高解像度のTiffを作成するテクニック等も紹介しました。
【サブ会場2-1】AutoCADの3Dを利用した実務レベルのCIM:AUGIjp 星野 和実
CIMの理想と現実を実際に作業している視点から解説しました。
各アプリケーションの実務への使用例や、AutoCADの標準機能だけを使用しRevitを使用しなくてもオブジェクトに属性情報を持たせることが分かりました。
【サブ会場2-2】BIM/CIMのためのハードウェアの選び方 AUGIjp 榊 友幸/株式会社日本HP 大橋 秀樹様
株式会社日本HP大橋氏とAUGIjp榊によるBIM/CIMに最適なハードウェアはどのように選定すればよいか?を具体的に聞けるセッションでした。なかなか聞けないメーカー側の情報と実際に手を動かしているユーザー側の情報を聞いて、納得している参加者が多数見られました。
【サブ会場2-3】AutoCADとFusion 360を徹底⽐較! 株式会社VOST 大塚 貴 氏
Fusionのモデリングが非常に特徴的である事をAutoCADとのモデリングを交え、分かりやすく解説頂きました。ジェネレーティブデザインは、必要条件に応じて有機的なデザイン形状を提案してくれる機能ですが、Fusion360が最も安くこの機能を利用できるとの事です。またJIS規格に対応はしていないが、部品図やアイソメも簡単に作図できる事も魅力に感じました。
【サブ会場2-4】AutoCADで点群からモデリング:AUGIjp 榊 友幸/ライカジオシステムズ株式会社 長塚様
ライカジオシステムズの Autodesk 製品のプラグインのひとつ Leica CloudWorx for AutoCAD を使い点群データから 3D モデルを作成する方法を実際に披露していただきました。通常の AutoCAD では扱えない大規模な点群データのスムーズな表示とワンクリックで壁の面モデルや電柱のソリッドモデルが出来る様子に驚きの声があがっていました。
【ハンズオン会場1】景観でも使えるInfraworks入門:Civil User Group 鈴木あずさ氏
建築分野での景観検討などに幅広く利用することができるツールとしてInfraWorksの使い方を学びました。国土地理院の基盤地図情報(数値標高モデル)をCivil3D経由でInfraWorksに読み込み、そこにRevitで作成した建築モデルを配置するまでの流れをハンズオンで行いました。実際に新宿駅周辺の景観に建物を配置した様子を確認することができ、非常に有効なツールであることを理解できました。また、トレーニング教材や関連サイト、書籍も紹介していただき、今後使いこなしていく上でのファーストステップになりました。
【ハンズオン会場2】「Pythonを使ったAutoCADカスタマイズ」:AUGIjp 長谷川 治
近年プログラミング言語で人気のPythonを利用したAutoCADをカスタマイズする方法を学びました。簡単な文法の説明と、PythonからActiveXを使ってAutoCADを操作する仕組みについて説明した後に実際にサンプルプログラムを実行してAutoCADへの作図等を行いました。Pythonの特徴を生かし、機械学習も交えたサンプルプログラムの紹介もあり、これまでにないカスタマイズ方法を知る貴重な機会となったと思います。
【ハンズオン会場3】次世代BIM/CIMソフトウェアInfraworks入門:AUGIjp/デジプロ研 太田 明
簡単操作でたった30分で計画をビジュアルに表現できる次世代BIM/CIMソフトウェアInfraworksの入門ハンズオンが行われました。自社仕様・地域仕様のモデルをInfraworksに取り込むためにInventorでパラメトリックモデルを作成するフローなども紹介されて、土木・建築・製造のどの業界においても、これからは複数ソフトの使い分けが当たり前になっていく時代であることを実感したセッションでした。
ランチタイムセッション
AUGIjpのWorkShopではお昼も学びと交流の場です。
毎回恒例となっているランチタイムセッションでは、ゴールドスポンサーのエムエスアイコンピュータージャパン様より第9世代CPU搭載モバイルワークステーションシリーズのご紹介と、年間スポンサーであるSB C&S株式会社 様との提携により応用技術様からtoBIMサービスの紹介等がありました。詳細については、スポンサー様ブースのレポートをご覧下さい。
第10回 O-1グランプリ
WorkShopで一番の人気企画です。簡単な形状を如何に効率良く作図するか?のオペレーションを競うゲーム感覚の参加型セッションです。聴講者は競技参加者の色々な作図方法を見たり、問題作成者の解説を聞きながら、「こんなオペレーションがあったのか」と驚いたり、ユニークな作図方法に笑いがこぼれたりと、楽しくタメになるセッションになったと思います。今回聴講できなかった方は、是非次回にご参加下さい!
スポンサーブースのご紹介
今回の WorkShop に協賛いただいたスポンサー8社による展示/新製品紹介が行われました。実際に機器に触れたり直接説明を聞いたりできるのもAUGIjp WorkShopの魅力の一つです。熱心に情報収集する方が多く見られました。
スポンサーセッションでは昨今話題となっている「働き方改革」を、BIM/CIMユーザー・建築業界にフォーカスした説明がありました。展示ブースでもセッションで説明のあったソリューションが体験できるとあり、多くの来場者の注目を集めていました。
VR製品は、現在主流となっている他社製との比較説明を聞く事ができました。
【ゴールドスポンサー】:エムエスアイコンピュータージャパン株式会社 様
スポンサーセッションでは会社紹介、製造工場、品質テスト、エントリーモデルからハイエンドモデルまでのモバイルワークステーションの説明がありました。
展示ブースではエントリーモデルとハイエンドモデルの展示があり、各モデルそれぞれの魅力をご紹介いただきました。
ブースには台湾本社から来られたスタッフ様の姿もあり、AUGIjp WorkShopへの関心の高さが伺えました。
ビジュアライゼーションソフトウェア・LUMIONをご紹介いただきました。
風・水・雨などの動きを緻密に再現したレンダリング画面は目を見張るほど美しく、操作性も直感的でわかりやすいものでした。特別展示会場では、レノボ様の実機を使用したデモを大画面で見ることができました。
展示ブースではスリムタイプのデスクトップPCとモバイルワークステーション、ノートPCを実際に触ることができました。スリムタイプのPCは「ハイエンドクラスを導入するのに敷居の高さを感じている企業様にお奨め」との事です。毎度おなじみの乃木坂46の等身大パネルは、残念ながら出張中のため欠席でした・・・(涙)。
世界最小ワークステーション・P330 Tiny、最薄最軽量モバイルワークステーション・ThinkPad P1をご紹介いただきました。特にThinkPad P1の可動性は、多くの来場者の注目を集めていました。また、リビングCG様の特別展示ではワークステーション・P520cとグラフィック拡張ソリューション・GearBoxが使用され、使用実例の参考にすることができました。
BIM/CIMデータを有効活用できるソリューション「to BIM」サービスをご紹介いただきました。ブースではその実例として、BIMで作成した3D建物データとセンサーからの温度情報を位置で同期し、場所ごとの温度情報を可視化しわかりやすくするデモを見ることができました。設計・施工後の3Dデータの活用やその可能性について考える、良いきっかけとなりました。
話題のBLK360などの3Dレーザースキャナ、点群データからモデルを作成できるアプリケーション・CloudWorxをご紹介いただきました。CloudWorxのデモでは、床面や管、鋼材を認識してモデル化するところを実際に見ることができました。また、AutoCAD・Revitのプラグインとして動作し、慣れたUIで操作できるのが特徴的でした。
ランチセッションでは、応用技術株式会社 様の「to BIM」サービスについて詳しくお話をいただきました。ブースでは、業務のヒントとなる様々なソリューションを、リーフレットにてご紹介いただきました。
今回はオートデスク株式会社 様のブースを設置、ユーザーと社員のコミュニケーションの場となりました。また、Fusion360のジェネレーティブデザインでフレームを設計、40%の軽量化に成功したWHILL株式会社製電動車椅子の実機を体験することができました。
直感的な操作で軽くスイスイ乗れ、実際に体験した来場者に大好評でした。
懇親会
今回の懇親会は約80名の方にご参加頂きました。毎回参加して頂ける常連の方から、初参加の方まで、WorkShopの話題で盛り上がりました。交流の場として名刺交換をされる方も多数おられ、お酒を飲みながらの楽しいひと時を過ごしました。
編集後記
「300人に参加してもらえるWorkShopを!」を合言葉に企画した今回のWorkShopでしたが、参加頂いた皆さんには満足のいく内容だったでしょうか?今回は初めての4トラック構成にした事もあり、バタバタになってしまい皆さんにご迷惑をお掛けしてしまった部分もあると思います。今回の反省を踏まえ、次回以降のWorkShopも皆さんに楽しんでもらえるよう、スタッフ一同頑張って取組む予定です。次回はAUG-JPとして初のWorkShopを12月に名古屋で開催する計画です。どうぞお楽しみに!