2019.11.21 Thu

MSI WS65検証レポート その1

MSI WS65はAutodesk製品が快適に動作するか?活躍できるのか?

AUG-JP 榊、太田、阿部

前置き

エムエスアイコンピュータージャパン株式会社様(以下MSI)よりWS65をお借りすることができたので、ベンチマークとAutodesk製品の動作検証と、CAD利用での活躍の場などをレポートします。

スペック

型番:MSI WS65-9TJ-002JP

OS:Windows 10 Pro 64bit

チップセット:HM370

CPU:Intel(R) Core i7-9750H 2.6GHz(2.6GHz / Turbo 4.5GHz / 6コア12スレッド)

メモリ:32GB

GPU:NVIDIA Quadro T2000 with Max-Q Design(4GB GDDR5)

SSD:512GB(M.2 NVMe)

出力ポート:HDMI ×1 Mini DisplayPort ×1 Thunderbolt 3(Type-C)×1 USB3.2  ×3 ヘッドホン×1 マイク入力×1

セキュリティ機能:TPM2.0対応 BIOSパスワードロック機能 HDDパスワードロック機能 指紋認証リーダー搭載

サイズ:357.7×247.7×17.9(mm)

重量:1.9kg

価格:296,800円(税込み)2019/10/30時点

スペック的に見ても、第9世代のCore i7、メモリ32GB、512GBのNVMe接続SSDとデスクトップワークステーションに負けないスペックでありながら、1.9kgとモバイルでも活躍できるスペックになっている。セキュリティもBIOSパスワード、指紋認証と企業ユーザー向けの仕様になっている。

 

外観


左側にLAN、USB3.2×2、イヤホン、マイク

右側に電源、HDMI、Mini DisplayPort、Thunderbolt 3(Type-C)、USB3.2×1になっている

 

 

ベンチマーク

動作の速さ、快適性などの目安としてよく使われる、「CrystalDiskMark」、「SPECviewperf」、「V-Ray Benchmark」、「CINEBENCH R15」「3DMark」で計測してみる。

CrystalDiskMark

CrystalDiskMarkはハードディスクへのアクセススピードを計測するソフト。ハードディスクへのアクセススピードは、Windowsの起動時やソフトの起動時、データ保存時に影響する。

上段Seq Q32T1の値が一般的なハードディスクが100~150前後、SSDが500前後で500以上なら高速で快適に動作する。WS65ではSeq Q32T1のReadで3480、Writeで1870が計測出来ているのでWindowsの起動やソフトの起動、データの保存、読み込みが超高速と判断できる。

SPECviewperf

SPECviewperf 13.0は、OpenGL4.0とDirect X12で実行される3DCADのグラフィック性能を計測できるソフト。比較として数年前のデスクトップ型ワークステーションと比較してみる。

比較ワークステーション(以後「機器A」)のスペックは

CPU:Xeon E5-1620

メモリ:16GB

GPU:Quadro M4000(8GB)

 

名称 3dsmax-06 catia-05 creo-02 energy-02 maya-05
WS65 99.03 148.19 121.39 13.28 112.71
機器A 79.76 126.93 102.73 17.88 122.77

 

名称 medical-02 showcase-02 snx-03 sw-04
WS65 42.16 37.53 154.77 99.61
機器A 18.29 42.08 135.27 111.07

いずれの3DCADでも機器Aと同等以上の結果となった。

 

V-Ray Benchmark

V-Ray Benchmarkはレンダリング性能を計測するベンチマークソフト。

名称 v-ray bench_1.0.8(GPU) CUDAコア数
WS65 3:34 1024
機器A 2:43 1664

グラフィックスカードのCUDAコア数に比例して性能もアップすると思われるため、コア数では機器Aより劣っているためベンチマーク値も比例して良くない結果になった。

 

CINEBENCH R15

CINEBENCH R15はCPUのレンダリング性能とGPUのOpenGLでの描画性能を計測するベンチマークソフト

名称 OpenGL CPU
WS65 169.42fps 976cb
機器A 150.99fps 709cb

OpenGL、CPUともに機器Aの性能を上回る値が計測出来た。

 

3DMark

3DMarkは主にDirect X11、Direct X12を利用したプログラムのグラフィック性能を計測するベンチマークソフト。

名称 Fire Strike(Direct X11) TimeSpy(Direct X12)
WS65 7326 3349
機器A 6799 2434

3DMarkは業務というよりゲームやVRなどの性能の計測に使用されるが、いずれも機器Aよりも良い値となった。

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