AUG-JP 榊、太田、阿部
主なAutodesk製品が動作するのか?また、快適に動作するのかを検証したいと思います。
AutoCAD2020とAutoCAD2019で検証を行った。CPUのクロック数が高い上、ハードディスへのアクセスが速いので起動や図面を開く動作での、もたつき感などはなく非常に快適に操作できた。
Revit2020で検証を行った。グラフィック性能が弱いかと考えられたが、画面の移動や切替も問題なく、快適に動作できた。
3ds Max2020で動作検証を行った。3ds Maxでモデリングの修正、レンダリングを実行してみたところ、快適に動作できた。レンダリングも大きいデータで無ければ思いのほか速く処理された。V-rayレンダリング やCINEBENCHの計測結果の割には処理が速いと感じた。これはCPUの恩恵かと思われる。
InfraWorks2019.2 にて動作検証を行った。データセットは国土地理院の5mメッシュ及び、建物データ、衛星写真データ(565MB)、InfraWorks内のモデルをあわせて1.82GBと少し大きいデータセットである。
グラフィックスがモバイル用のNVIDIA Quadro T2000が搭載されているため通常のデスクトップのような操作をしてもフリーズする事なくスムーズに作業ができる事に驚いた。
また、日没の場面など、微妙な太陽光の描画も完全に出来ているため、ドライバの不具合なども心配することはないだろう。
Inventor2019で検証を行った。通常、ハイエンドデスクトップPCでもやっとの規模である10万部品を超える大規模アセンブリが、WS65のM.2 NVMe SSDとハイスペックなCPUにより、わずか65秒で開いたのには驚いた。もちろんファイルオープン後の動作も非常に軽快で、Inventor Benchの各値も申し分ない。この性能を製造現場にも気軽に持ち出せる薄型軽量ボディで実現させたWS65は、3D機械設計の常識を変える可能性を持っている。
VR Ready 認定コンピュータでは、SteamVRパフォーマンステストを行った。
VR Ready 認定ではないが、動作可能となった。「テストされたフレーム」の値が9400程度はGeforce GTX1060を搭載したノートパソコンの値を少し下回る程度かと思われる。
Samsung Odyssey+を使用して実際にSteamVRで「Google Earth VR」を実行してみたところ、特に問題もなく動かすことができた。
Windows Mixed Realityも動作させてみたが、残念ながら動作は不可能だった。動作してしばらくすると、CPU温度が高くなり、Mixed Realityのみがブラックアウトしてしまった。SteamVRが動作していることを考えるとHMDとの相性やソフトのバージョンなどに原因があるかと思われる。
ベンチマークでは3年前のデスクトップ型ワークステーションと同等以上の性能が計測できている。これはモバイルワークステーションとしての性能では申し分ない性能だと思われる。重さが1.9kg、厚みが1.8cmのサイズを考えると驚きの性能だと思う。持ち運んで、客先で3D CADを動かしながらプレゼンする人や、外出先で作業やデータの確認することが多い人にはピッタリのワークステーションだと思われる。実際にAUJでも使用してみたが大活躍だった。
本機詳細はこちら https://jp.msi.com/Workstation/WS65-Mobile-Workstation
MSIにはWS65のほかにも、CPUはWS65と同じで、GPUがQuadroP620になり、サイズも数ミリ大きくなるがその分価格が抑えられたWP65という製品もある。
https://jp.msi.com/Workstation/WP65-Mobile-Workstation